相談内容:10年以上日本に住んでいるので永住権をとりたい
ベトナム出身の35歳の男性が、21歳の時に日本へ留学し、専門学校を卒業後、日本の輸入会社に就職しました。その後、3年間勤務した後に別の輸入会社へ転職し、技術・人文知識・国際業務のビザで現在はその会社で7年間働いています。昨年、ようやく3年間の在留資格を取得し、次は永住権の取得を目指しています。この状況で何を考慮すべきか、相談を受けました。
チェックポイント:永住権申請における重要な確認事項
永住権を取得するために考慮すべきポイントを以下にまとめます。
- 在留資格の期間: 現在の在留資格が3年または5年であること。
- 年収の安定性: 直近3年間の年収が300万円以上であり、かつ安定していること。
- 税金の滞納・支払遅延: 住民税・年金など3年以上滞納・遅延がないこと。
- 貯蓄額: 最低でも100万円程度の貯蓄があることが望ましいです。
- 会社の安定性: 勤務先の会社が安定しており、本人が長期間勤続していること。
- 申請書類の整備: 源泉徴収票や預金通帳など、経済的安定性を証明する書類を揃えること。
行政書士が伝える解決法:永住権取得に向けた年収と安定性の確認手順
1. 在留資格の確認と年収のチェック
まず、現在の在留資格が3年または5年であることを確認しましょう。永住許可申請の際には、安定した年収が重要視されますので、直近3年間の年収が300万円以上であり、かつ年収が安定していることが必要です。年収が下がっている場合は、勤務先の安定性や本人の能力が疑われる可能性があるため、注意が必要です。
2. 経済状況を証明する書類の準備
次に、経済的安定性を証明するための書類を整備します。具体的には以下のものを準備しましょう。
- 源泉徴収票: 直近3年間の収入を証明するために必要です。
- 預金通帳のコピー: 貯蓄額を証明するため、最低100万円程度の貯蓄があることを示します。
- その他の収入証明書: ボーナスやその他の収入がある場合、それを証明する書類も準備しましょう。
3. 永住理由書の作成
永住理由書は、申請内容を補強するために非常に重要な書類です。特に、就労ビザから永住権への変更を希望する場合、この理由書が審査の大きな要素となります。以下の内容を盛り込んで作成しましょう。
- 日本での生活の軌跡: 学生時代から現在までの生活や活動について詳しく記載します。
- 仕事の選択理由と評価: なぜ今の仕事を選んだのか、会社での役割や上司からの評価について記述します。
- 永住権を希望する理由: 日本に永住したい理由や、今後の日本での生活に対する貢献の意思を示します。
- 将来の展望: 永住権を取得した後の生活計画や、どのように社会に貢献するかについて具体的に記述します。
4. 書類提出前の最終確認
申請書類を提出する前に、すべての書類が揃っているか、記載内容に不備がないかを再確認しましょう。特に、永住理由書は審査の重要な要素となりますので、専門家のアドバイスを受けて作成することをお勧めします。
対象の在留資格:永住権
永住権は、日本で無期限の滞在を許可する在留資格であり、ビザの更新が不要になります。この資格の必要書類は基本的には下記のようなものになります。
申請時の必要書類
永住許可申請に際して、以下の書類が必要です。これらを準備して申請を進めてください。
- 永住許可申請書: 所定の様式に基づいて記入し、提出します。
- 申請理由書: 永住を希望する理由や、日本での生活の安定性について詳しく記載します。
- 在留カードのコピー: 現在の在留資格を証明するため、在留カードの表裏両面のコピーを提出します。
- 納税証明書: 申請者またはその配偶者の過去3年間の納税状況を確認できる書類を添付します。市町村役場や税務署で取得します。
- 源泉徴収票: 直近3年間の収入を証明するため、会社から発行された源泉徴収票を提出します。
- 預金通帳のコピー: 申請者の預金残高を示す通帳のコピーを添付し、経済的に安定していることを示します。
- 勤務先の証明書: 現在の勤務先での職務内容や年収を証明する書類を提出します。
- 無犯罪証明書: 申請者が日本国内外で犯罪歴がないことを証明するための書類です。
まとめ:永住権取得に向けた確実な準備が成功の鍵
永住権を取得するためには、経済的安定性と確実な書類準備が重要です。特に、年収や貯蓄額は審査の重要な要素となるため、正確な情報をもとに準備を進めることが求められます。今すぐ年収と貯蓄をチェックし、必要な書類を準備しましょう。また、行政書士に相談し、必要な書類を漏れなく整えて適切な手続きを行うことで、永住権取得の可能性が高まるでしょう。